賽の河原

(500)日のサマーの賽の河原のレビュー・感想・評価

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
5.0
恋愛映画というカテゴリに入りながら、これは男の映画に仕上がっている。
特にスミスが好きな童貞に向いてる。
ジョセフゴードンレヴィットは凄くいい。
経験を積んでいる男には「そういうもんだよなあ」という話だし、そうでない者にはこの映画で経験を積むことはそう悪くない糧であろう。
ハレの場である夏を経験しなければ実りある秋は迎えにくいという一般論。真理は妹が、途中一晩デートに付き合う女が、そしてサマーがありありと伝えている。
運命なんて幻想だという残酷な事実をまざまざと見せつける世界に対してどう向き合うか。一歩ずつでもポジティブに前に進むしかない。そしてそのなかでの偶然はいつか必然になり、かぎかっこ付きの「運命」となるのだね。
前向きな作りだし、演出も丁寧。音楽が分かるとなお楽しめるかもしれない。
賽の河原

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