賽の河原

14歳の栞の賽の河原のレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
1.9
この前観た映画です。
仕事柄、絶対観たほうがいいんじゃないかと思ったんですけど、「パンピーにとって特別に映る映像は自分にとっては日常なわけで、映画体験としてそれは面白いのか?」っていう興味ですよね。
実際の中学2年生をガチで撮っている点、普通にすごいですよ。僕なんか仕事してるときに彼らに直接常々言っていますけど、中学2年生なんて生きてるだけで毎日が黒歴史みたいなもんじゃないですか。そんなのをカメラで撮影して映画として上映するなんて狂気の沙汰なんですよね。
映画そのものは意外と撮影している期間が短かったり、35人全員で映画を作らなければならない制約上、起伏も物語もない、なんなら冗長な作品だとは思うんですけど、とにかくこの映画を撮ることができたこと自体、一体いくつのハードルを越えたのか。結構授業とか部活とかにも入り込んでるし、撮影期間自体は短いのにきっちり子供達とラポールを築いているように見えるのも「どうやったんだ?」って感じですね。映画そのものよりもメイキングに興味がありますよ。
クラスの治安も相当良さそうですし、コミュニケーションが難しい系の生徒がいないのも興味深い。映画そのものの面白さは
さておき、針の穴を通すような奇跡のような映画ではあると思います。
それにしても公立中学って本当にすごい世界だよなぁ。
映画に行くと紙が配られるんですけど、この注意書き、映画の最初と最後にも流れるんですよね。一言だけ言っておくと、映画にするということ自体の覚悟が足りないと思いますよね。そんなんいうなら最初から撮るなよ。子どもを食いものにしかねない自覚が中途半端なのが明らかなんですよね。
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