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タイタンズを忘れないのHIROのレビュー・感想・評価

タイタンズを忘れない(2000年製作の映画)
4.6
人種差別が強く根付く1971年のアメリカ・バージニア州を舞台に、フットボールを通して人種差別の壁を見事に崩していく若者たちの友情を描いた、実話に基づいたお話。

めちゃくちゃいい映画でした(T ^ T)

ヴァージニア州アレクサンドリアの州立T.C.ウィリアムズ高校に黒人ハーマン・ブーン(デンゼル・ワシントン)がアシスタント・ヘッドコーチに、白人のビル・ヨースト(ウィル・パットン)がディフェンスコーチに雇われ、白人と黒人の混合チームが生まれるところから物語が始まる。

初めはいがみ合っていた黒人と白人がフットボールを通してひとつになっていく様をとても丁寧に描いていました。

黒人がコーチになったことで、白人の選手やその親、そして世間から反発される。
でもブーンは毅然とした態度で接して、決して屈することはないんですよね。
それどころか黒人と白人のチームメイト達を導いてゆく。
彼はとてもスパルタではあるけど、黒人と白人が理解し合うように促すわけです。
決して交わろうとしなかったチームメイト達が心をひとつにし、試合を勝ち上がって行く様は胸が熱くなる!

南北戦争後、人々は同じような戦い、いわゆる人種差別をめぐる戦いをしていました。
戦争が終わっても誰も何も変わろうとしなかったんですよね。だからこそ悲劇は繰り返されて来た。
でもお互いを認めればいつか人として向き合えることができる。それこそ真の意味でひとつになれるということなんですよね!

それをまさに実行して、お互いを認め、信頼し合うようになっていくところの描き方は最高に上手かったと思いました。
特に、黒人のジュリアスと白人のゲリーの次第に芽生える友情は目頭が熱くなりました。
「今は無理かもしれないけど、いつか同じところに住み、一緒に年をとって、デブになろう」という台詞なんてめちゃくちゃカッコ良いじゃないですか!それこそこの2人の間に人種間のいがみ合いなんて消え去っていて、そこにあるのは何よりも固い絆と友情。最高に感動しましたよ♪( ´▽`)

この2人だけではなくて他のチームメイト達もとても魅力的。
例えば、成績が悪くて進学という夢を諦めていたにも関わらず、ブーンと勉強をすることで夢を叶えられるまでに成長する白人のルーイや、編入生で肌の色にとらわれない態度を取り続けたサンシャイン等、誰にでも感情移入しやすいんですよね。
そして若かりし頃のライアン・ゴズリングは果てしなく初々しい。
また、ビルの娘で異常にフットボールに詳しい大人びた9歳の娘シェリルは本当に可愛いかったです。

団結し、試合に勝つ、という流れを何度も繰り返していくわけですが、程よく涙腺を刺激してくれるんですよね(T ^ T)

そして劇中に流れる数々のソウルフルな楽曲達もより一層物語を引き立ててくれていました♪

エンドクレジットで選手達のその後が明らかにされながら「Ain't No Mountain High Enough」が流れた瞬間僕の涙腺は崩壊。
それまで我慢していた涙が一気に溢れてしまいましたよ(T ^ T)

人生では何の理由もなく、辛い時がある。
今どんなに逆行に立たされていたとしても諦めずに頑張ればもしかしたら何かが変わるのかもしれないですね。

私事ながら今年の4月から大学院に進学。
色々大変で不安なことばかりだけど、この作品の登場人物達のようにがむしゃらに頑張ってみようと思えました\(^o^)/

とにかく前向きになれる作品。
これからも何回も見返したくなるような大切な作品になりました(≧∇≦)



2015-42
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