のりまき

イルカの日ののりまきのレビュー・感想・評価

イルカの日(1973年製作の映画)
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親はどんな時でも子供を置き去りにしちゃあいけないよというお話。
ストーリーは御伽噺なのだが、科学者たちのあまりの無気力さやファウンデーションのお偉方の政治家ぶりは妙にリアル。イルカとの交流パートに重きを置き、環境ビデオのごとき遊泳シーンの長回しも好印象。とにかくファーが可愛い。芸達者なうえ舌っ足らずのセリフが絶品。「人ないこと言う」メロメロです。G・C・スコットの職人系学者も理想の父親でGood。スタッフは若く美しくまるでヒッピー村なのはちと気になるが、自分好みの老科学者を揃えるとあのラストはあまりに絶望的になってしまうのかもしれない。SFの皮を被った家庭、親子、人道の話である。アメリカがまだ若く無垢であった時代のフェアリーテイルだ。
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