"戦場での1人の命の重さとは"
ジョセフ・ロージー監督の怒りに満ちた反戦映画。ジャケ写に一目惚れしました。カッコいい!
戦争という極限状態では、平時には考えられない何かが支配するのでしょうか。
第一次世界大戦下の欧州を舞台に、23歳の英国軍兵士ハンプの逃亡罪による軍法裁判の様子が描かれます。
彼は最前線から退却するときに、無意識のうちに歩いて故郷へ帰ろうとしたと言う。彼、なんか...純朴で子供みたいだった。
常軌を逸した行動に、これは逃亡などではないと弁護するハーグリーブスですが...
そのねっとりとした視線のダーク・ボガードがいい。ハマり役でした。
戦争って何なのでしょ。普通に生活をしていた人間が、ある日突然戦場で人を撃つ。仲間の死、自分だっていつ、、、
そんな状況...精神状態が不安定になる人もいるだろうに。
視覚的な戦争の惨さよりも、人道的価値観の崩壊について考えさせられる作品だった。
どしゃ降りの雨
ぬかるむ塹壕
外では砲撃の音が鳴り止まない
防空壕で裁判は続く..
泥水の中で兵士たちに虐げられるネズミが、まるでハンプのように見えて悲しかった。