このレビューはネタバレを含みます
★2025年18本目
カメラワークの妙。
お化け出ない系ホラー映画です。
そのお屋敷の住人は謎の死を遂げる。
書斎にある螺旋階段のカットからの首吊り。
階段から転げ落ちるとともに、くるくると回転するカメラワーク。
ベッドに寝たきりのまま老婆になった少女の死。
曰く付きの屋敷には、研究者と彼に集められた霊感強めの被験者。
特に主役の女性は、どうやらとんでもない妄想癖。家に居場所のない彼女は、「このお屋敷に見られている」と。
夜な夜な起こる怪奇現象に、「私を探しているのよ!」と声高に叫ぶ。
研究者の紳士なイケおじとの色恋沙汰に勘違いして舞い上がったりする。
彼女が心霊自体を怖がり、逃げ出したい!とまでなれば典型的なストーリー運びとなりそうですが、ここはむしろ「帰りたくない!」ですから情緒どうなってるんだと、見てるこちらとしては、あぁそうですか…としかならない訳で。
カメラのカットの見応えはありました。
鏡を背景に置いたり、ズームインに使用による緊迫感の演出など見事だと思います。