チキン女郎

Vフォー・ヴェンデッタのチキン女郎のレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
4.7
舞台は第三次世界大戦後、独裁者によって全体主義国家と化したイングランド!おかっぱ仮面が政府の転覆を狙う!という内容です。政治色が強い社会派映画でこの映画好きです。

アクション・サスペンス・SF・政治・ラブストーリーが詰め込んであるけど結構まとまってたし演出も良かった。特に一人ドミノの辺りのシーンは秀逸!
そしてテロリストであるおかっぱ仮面のVが凄く魅力的なんですよ!最初は何だこのおかっぱ気色悪いなと思ってたけど、まあ紳士!教養もあるし、優雅だし、強いし、あんなナリして花柄のエプロンして料理するお茶目さんだし、哀愁もあるしで「おい!ナタリー!私と役代われや」と思ったぐらい。
またVを演じたヒューゴの演技力の高さに驚いた。表情が一切分からないのに声と仕草だけで心情が手に取るように分かる。
この人声めっちゃ良いと思ったらトランスフォーマーのメガトロンの声の人なんですね。

仮面=思想というのが上手く働いてたし、最後まで仮面を外さないのが良かった。個人的には「思想は死なない」「作用には反作用がある」というセリフが好きですね。

人類の歴史を振り返ると平和な時代より争っている時代の方が長いんですよね。人間の根底にある本能は古代からあまり変化しないから歴史は繰り返されると言われるし、圧制、革命、虐殺は過去の出来事では無く将来確実に起こり得る。日本が抱える問題のデカさや将来を考えると国民が革命を起こす可能性もゼロとは言えないのかもしれないと感じました。

最後に一つだけ言いたいんですがナタリーが坊主になった意味あったんか?