「虎は新鮮な肉を好む」の続編。シャブロルによるスパイ映画♬*.+゜

今回のヒロインは私の憧れる美女マーガレット・リーがCIAとして大活躍。しかもミシェル・ブーケが悪女として出てるなんて！もうそれだけで嬉しいのです。モノクロからカラーに、舞台はフランスからスペインに。アクションだってあるのに、相変わらずのユルさに可笑しくて笑けてしまう。突然の鞭打ち攻撃、あちゃ～。シリアスな展開くるぅ？と期待させつつ、暢気な音楽に切り替わる。やはりどこまでもユルいのだ。続かないのに『続く』で終わるのズルい！！

• #60年代
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続編はカラーになってる！冒頭の遊園地でタイガーを狙う狙撃目線から楽しい。天井から座った用心棒たちが登場、ベッドが奥に引っ込んだりそもそもこのためのカラクリかって楽しいセットにきっちりした乱闘シーンの末に銅羅がゴーン。クーデターのための金塊は棺桶にイン、暗号テープは鮫の体内にイン、くわえタバコの髭面レントゲン技師はシャブロルだし、車乗ったら勝手に車が目的地まで運転してくれるし、金髪白人青い目の痩せた男を崇拝するミシェルブーケはうっすら白塗りしてる。マーガレットリーは身元がバレてなぜか女ターザンの格好させられて鎖に繋がれるけどそこは動物園だから仕方ない。敵の用心棒と鞭打ち合戦もやたらと長くてみてるうちに面白くなってくる。相棒の小柄なアイツ途中からどこ行ったっけと思ってたら最後の最後にベッドから起きだして全裸で尻見せ。いちいちふざけててほんと楽しかったーー。シャブロルありがとう！

シャブロル流B級スパイ物の一つで、可動式ベッド、上空からのロープ、棺桶・サメ(x線技師はシャブロル自身)・動物園の檻の使い方など変テコアイデアが楽しい。とは言えアクションは案外しっかり撮られていると思う。冒頭からアイヴズのような錯綜したスパイ物に似つかわしくない音楽が鳴り響く。ブレッソンの音楽など担っていたJean Weinerによるスコアはゴダール映画におけるジョルジュ・ドルリューのように場面と関係なく配置される箇所もあり、不気味な効果を生んでいる。色気の権化のようなマーガレット・リー(何故か途中でアマゾネス衣装に変化)とロジェ・アナンの画面端でのキスシーンが印象的。

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