山田洋次監督は、実は5作目のこの『望郷編』で「男はつらいよ」シリーズを終わりにしようとしていた。
そこで、映画版のベースになっているフジテレビ版で妹のさくらを演じた長山藍子さんがマドンナ。さくらの旦那の博役の井川比佐志さんや舎弟役の秋野太作さんなど、フジテレビ版でゲスト陣を固めている。
フーテン生活から堅気の生活をしようと、豆腐屋に就職した寅さん、結局、そこでも失恋してしまい、再び放浪生活するところで終わっている。
この終わらせ方が最終回の大団円にならずに、フォーマット化して、48作まで続く長期シリーズになるとは不思議。