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電柱小僧の冒険のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

電柱小僧の冒険(1995年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

塚本監督、鉄男前のウルトラQ



 2010年8月29日 15時49分レビュー

PFFアワード’88グランプリ。出演、編集、美術、脚本、監督塚本晋也。

世界の「鉄男」となる前に撮りあげた作品。写真で見る塚本監督の自主映画ぽい作品。なんか、電柱せおう中学生の写真(みてうぷぷ)


長らく私、塚本ファンとして、「ずうううっと」みたくて堪らない作品でした。

DVDボックス、LDのボックス、ぴあさんの特集上映で上映とか「ずううっと」指をくわえて、うらやむばかりの積年の思いつのっていました。

それが、なんと、わが越後シネウインドにて上映。「鉄男ザバレットマン」の上映記念で一日限定の上映という嬉しいボディブローニュース。「さっすがウインド!」という事で気分はルンルン(死後=20)

で、しかも着ていったTシャツは、大友克広先生お気に入り「アキラ」シャツ(オタクマルダシ、背中にアカイジデアキラと入っています)、一人塚本お祭り気分でいざ鑑賞となりました。



あのー2010年裏ベストナンバーワンです。

めちゃめちゃ面白かったです。はっきりイって内容よく分かれていないんですけど、、(汗)

映像がすばらしかったですねーーーー。

力技というか、塚本監督の「鉄男」前のイマジネーション爆発というか。造形のチープさ満載なんだけどしっかり凝っている技と労力。

すごい荒いかっこよさというか、いやかっこいいですねー。正直「バレットマン」の不満足要素を補ってくれたかのようでした。

是非、塚本ファン、「鉄男」ファンは、要チェック作品だと思いました。

ざらついていて、粗野で、暴力的で、くすくす笑える。そんなあっという間のじかんでした。

物語は、いきなり「電柱を背負った」中学生風男が登場。舞台はいきなりタイムスリップして未来の救世主的存在になる電柱小僧君。そこに悪の三人組登場。塚本監督、田口トモロウさん他いろいろ参上。

そして、対決とあいなるわけです。はたしてこの対決やいかに?

いやー塚本さん、相変わらず「キッス」のようなメイクで「ウゲー、このやろう」てな感じで悪役を嬉々と演じています。そして、のち「鉄男」で主役をはる田口さんも若い、、。

田口トモロウファンの方、超必見です。

そしてやはり、美術のすばらしさ、音楽、コメディぽいかんじが良いであります。鉄男をにおわせる鉄の美術、映像、アニメーション。

私の大好きな「こま撮り」。

今回も大盛り気味にちょこまか動き、殴り合って、おっかけっこします、この映像がやはり、超必見です。

これ、見ると撮るじゃ、雲泥の労力格差です(リスペクト塚本監督)

そしてそして塚本監督の原石のようなオマージュ、好きな物がちりばめられたような画。

劇中にリスペクト出演、僕の大好きな「チャップリン」がチラッと写真で写ってます。
他、塚本監督曰くNHKの「少年ドラマシリーズ」。

自分推測するに、
「死霊のはらわた」
「ウルトラQ」
クローネンバーグ、
「奇跡の人」
「デビルマン」等々たくさんのリスペクトが広がっているように写りました。

ラストは田口さんのバンド「ばちかぶり」の曲でしめています。(これは、おそらく年数たってからの改良とみています。)

電柱小僧の見たことない冒険、鉄男前の塚本ワールド大放出のおかしくて、楽しくて、無謀な力にあふれているすばらしい作品でした。

これは、グランプリとりますよ、そりゃー面白いもん。大納得な塚本版ウルトラQ。

ファン必見の愉快な鉄男もどき青春対決話しでありました。

感謝シネウインド!


あと塚本監督から、来場プレゼントで鉄くずや歯車大盛りの写真が写っているポストカ―ドを頂きました、ありがとうございました。 
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