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こわれゆく女のimaponのレビュー・感想・評価

こわれゆく女(1974年製作の映画)
4.6
海岸を右から左へ、左から右へ
階段を上から下へ、下から上へ

クローズアップに映えるのは挙動おかしくこわれゆく妻メイビル演じるジーナ・ローランズ。ハーポ・マルクス顔負けの表情、仕種がチャーミングの連続。
何かおかしいのは妻だけじゃない。旦那ニック(ピーター・フォーク)の怪しさ。最初は過酷な労働と家族に病人がいる故の苛立ちともとれたが、そもそも妻が壊れる要因に見える。勿論、悪気はなく愛情によるものだが、それだけに怖い。姑女の悪態もまた恐ろしや。
入院直前「私の五つの大事なもの」が胸を打つ。
半年の入院を経て帰宅。今にも壊れそうな不安定さ。母子の対面でのカメラ圧巻。
そして素敵なエンディング。小津の「淑女は何を忘れたか」を想気した。
まだまだ修羅場は続きそうだけど先ずは今夜は・・・💕
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