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こわれゆく女のらのレビュー・感想・評価

こわれゆく女(1974年製作の映画)
3.4
こわれゆく女の過程というよりどちらかというとこわれている女とその周りの様子を切り取っている。一応彼女の「異常」の進行を物語る決定的な出来事はあるのだが、おそらくこの家族にはそれも何度も繰り返されたことのある日常の一つというレベルでしかない気がする。二時間半もそんなものが見れてしまうのも不思議だな。おそらく夫とその母親や周囲がレッテルを張ることで悪循環が起こり、彼女の崩壊に影響していると推察できるんだけど、空回りしがちな夫には愛もあるし、それだけが原因とは思えない不条理さがある。個人的にはこれがどんな映画であるのか分かりづらかった。正確には「何について」の映画かは明確だが「何が言いたいのか」(必ずしもメッセージが重要とは限らないが)が読みづらい。
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