旅するランナー

エグザイル/絆の旅するランナーのレビュー・感想・評価

エグザイル/絆(2006年製作の映画)
4.5
【ジョニー・トー漢の絆セレクション④】

最も”漢の絆”に相応しい映画。
中国返還を3日後に控えたマカオを舞台に、裏社会に生きる5人の漢たちの絆が描かれます。
お馴染みのメンバーが集結して、ジョニー・トー組の絆も感じさせます。

漢たちの立ち位置が構図としてカッコよく、冒頭、カメラが動いて葉巻の灰を落とすところまで繋がるシーンが、いきなり素敵です。
そして、演舞のごとく流れるようなガンアクションが美しいです。
緊迫感溢れるシーンの中で時折見せる、漢たちの純粋でユーモラスな掛け合いにも胸が熱くなります。

主要5人だけでなく、
マフィアのボス役、サイモン・ヤムがギラギラした悪者ぶりを見せ、
マカオ警察の隊員役リッチー・レンもスゴ技を見せ、
もしかしたら最も恐ろしいキレ方をする奥さんジョシー・ホーらも含めて、助演俳優たちも、それぞれ存在感があります。

香港ノワール映画の最高傑作の一つだと言えるでしょう。
2008年度キネマ旬報第8位、映画秘宝第6位。