東朴幕院

グラン・トリノの東朴幕院のレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.8
スティーヴ・マックーン、ポール・ウェラー等、同性愛でなくとも男が惚れる男というものがあるのよ。
イーストウッド兄いもその一人。タイガースの金本も兄貴ですが、それよりも上手なのがこの御大。本作で映画への出演をしない事を表明したとかでスクリーンで観るチャンスがない事もあり、自分的にもけじめをつけた。 その後、『人生の特等席』で復活したけど限定なのかな。
そのけじめと言ってもワーナーマイカルなのでパッとしません、本当は兄いの「ペイルライダー」を観た銀座 今は無き松竹セントラルとか由緒ある箱で観たかったというのが正直な所。

内容は、デトロイト郊外で実の息子からも見放された偏屈じいさんと山岳民族モン族の移民との交流を描いた作品。「ミリオンダラーベイビー」の様な救いのない暗さは余りありませんがシリアスなもの。
最後のビジランティズムからの決別が観客の期待・予想を裏切って教訓、余韻を残した傑作となりました。お奨めです。TVでなく劇場で、最後の余韻を尿意とともに戦う事になってしまったのがなんとも失態だった。
クリント・イーストウッドは「ダーティファイター」の様なノー天気系の映画も好きだけど、本作は観た後の余韻十分な傑作だね。
東朴幕院

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