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黒の怨(うらみ)のRのネタバレレビュー・内容・結末

黒の怨(うらみ)(2003年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2003年のアメリカの作品。

監督は「テキサス・チェンソー ビギニング」のジョナサン・リーベスマン。

あらすじ

小さな灯台が建つ港町ダークネス・フォールズ。「トゥース・フェアリー」の別名を持つ優しい老婆マチルダは謂れのない罪で街の人々に虐殺され、その日から老婆の怨念が街を彷徨い、暗闇で彼女を見た者は必ず殺されるという伝説が語り継がれていた。幼少時、マチルダに母親を殺されたカイル(チェイニー・クレイ「キューティー・ブロンド」)は友だちだったケイトリン(エマ・コールフィールド)から連絡を受け、マチルダの標的となった彼女の弟マイケル(リー・コーミー「ホールディング・ザ ・マン-君を胸に抱いて-」)を助けるため、再び街に戻る。

Netflixにて、タイトルに惹かれて。

日本では馴染みの薄い「トゥース・フェアリー(歯の妖精)」。最後の乳歯を枕元に入れると夜な夜なコインに変えてくれるというプチサンタ(にしては些か現金過ぎると思うのだが…)みたいな存在、この妖精を題材にした映画だとロック様主演の「妖精ファイター」なんてコメディもあったけど、今作はそんな妖精ちゃんが恐怖の存在に…。

夜な夜な乳歯の抜けた子どもを狙っては、生前に殺された逆恨みでその子どもだけでなく、彼女の姿を見たものを残さず殺すというキルムーブババアなのだ!!

のっけから幼少期の主人公カイルが狙われるんだけど、まぁ本人的にはワンチャンお金が貰えたらラッキーくらいの感じなのに、まぁいきなり襲いかかってくるわ、お母さん殺してくるわですげぇ殺意。

しかも、「オペラ座の怪人」みたいな真っ白なマスクをつけているので、余計不気味。

で、その結果、夜通し、光がついた浴室に閉じこもってカイルは難を逃れるんだけど、母親殺しの汚名を着せられて、舞台は現代へ。

現代パートではヒロインであるケイトリンの歳の離れた弟マイケルがどうやらマチルダに悩まされており、暗闇を怖がっていると。というわけで、経験のあるカイルが招集され、マイケルを助けることができるのか…と感じなんだけど…。

まぁ、評価通りのトホホなホラーです。のっけの幼いカイルがマチルダに襲われる件とクライマックス、遂に仮面が剥がされ、醜悪な顔を曝け出すマチルダとの最終決戦は良い。

ただ、そこに至るまでの流れが長いなー。襲われるところも暗闇すぎだったり、手ブレカメラでマチルダの速さを捉えきれてなかったりで、あんまり怖くない上に、ちょっと酔う。

あと、襲われ方も単調というか…。作り手もこれじゃやばいと思ったのか、それなりに生き残った面々と階段の上から下に向かって光が差す方へジャンプするくだりがあるんだけど、ここはじゃあ、いくよ!せーの!でジャンプするたびにマチルダが掻っ攫っていってそこはシュール過ぎて面白かった。

あと、最終決戦での決め手が光に弱いマチルダに対して、カイルが片手に火をつけて、必殺!ファイアーパンチを繰り出してフィニッシュ!だったのがなんか別のジャンルの作品みたいで面白かったかな。

つーわけで再鑑賞はなかなかキツい作品。トゥース・フェアリーを題材にしたホラーにしては後半普通のお化けババアの話になっちゃってたのも残念だったな。
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