滝和也

マジンガーZ対暗黒大将軍の滝和也のレビュー・感想・評価

マジンガーZ対暗黒大将軍(1974年製作の映画)
3.8
負けた…。僕のマジンガーZが…。

マジンガーZ劇場版公開決定記念。

チャララララン♪3、2、1、ゼロ!
発射ー!中略、マジンガーゼェ~ット~♪と水木兄貴が吠えまくるオープニングから始まる、映画オリジナル第2弾。

時は昭和。貧乏だった家に巨大なマジンガーZの人形がやってきた。全高1m当時流行った玩具。それからはマジンガーZは僕の無敵のロボットだった。TVでもドクターヘル率いる機械獣相手に無双を誇る黒鋼の城、マジンガーZ。当時子供たちの楽しみは東映まんがまつりと称したヒーローが同時に見られる企画。しかもZはオリジナル。ビデオすらない時代、これは子供たちには夢の企画。母が連れていってくれた幼い記憶。

だが負けた。Zがボロボロに。片手は噛み砕かれ、片足は溶かされ、ブレストファイアーの放熱板も見る影もない。翼はもぎ取られ、土手っ腹にはやりが刺さり穴があいた。ジェットバイルダーのキャノピーは割れ、石丸博也演じる兜甲児は大怪我だ。あの超合金Zがいとも簡単に破られる。子供たち騒然。そういつもの敵、ドクターヘル率いる機械獣ではなかった。

ミケーネ、暗黒大将軍率いる7つの軍団、戦闘獣の大軍団。奴らは人間の頭脳を宿した新たな敵。基地である光子力研究所も破壊され、甲児の弟シローも大怪我。命を救うため甲児くんは大量に輸血。無理して出撃した結果、リンチに合う凄惨な状況に。もはやこれまでか…。
そして聞こえるあのメロディー。

ダッシュ!ダッシュ!
水木兄貴の吠えるメロディー。ブレーンコンドルが洞窟カタパルトから発進。海から撃ち出される新たなる黒鋼の城。これは!
俺はちょっと荒っぽいぜのセリフとともに、戦闘獣をいとも簡単に仕留めていく新たなマジンガー。鋼の剣をもちより鋭角なデザイン。ここに、アニメ至上に残る主役交代劇か起こった。
グレートマジンガー。偉大な勇者の登場だった…。

だが私は泣いていたそうだ。僕のマジンガーZが負けたあの日。心に残るトラウマ。TVでもその後マジンガーZは負けた。たった2体の戦闘獣に。

でもグレートマジンガーは次週から始まり、楽しくみましたとさ。

でもスパロボ大戦でマジンガーZは常に私のチームの中心。マジンカイザーもね。石丸博也の声が大好きだからジャッキー・チェンも大好きさ。

では劇場版でお会いしましょう。あー楽しみ。
滝和也

滝和也