歩くチブ

ダウン・バイ・ローの歩くチブのレビュー・感想・評価

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)
4.2

チバユウスケの好きな映画

そういえばあいつらは元気かなって
たまに思い出しながらそれぞれどこかできっと生きてるに違いない
ふと深夜に観たくなる、ウイスキーでも飲みながら三人の会話や関係性、何でもないシーンに浸る


2024/1/19
Zeppダイバーシティ東京
献花の会

カーテンを閉めきった窓とつけっぱなしのテレビが世界の全てだったあの頃。
青い春のエンドロールでドロップが流れ出した瞬間、この世界はこの世界じゃなくなった。
その音楽は真夜中の窓に映ったそいつの頭を叩き割った。衝撃が走って外へ飛び出した。気が付くと電車にのって学校に通っていた、通えるようになっていた、ポケットの中のMDプレイヤーを握りしめながら。

会場から出た時の夕焼け空はあの時の空に似ていた。学校帰り、昼でも夜でもない瞬間、ミッシェルガンエレファント爆音で自転車こいでそのまま空と同化してしまいそうな16歳の自分がいた。

初めて聴いた瞬間からずっと鳴り続けてる、彼がいなくなってしまったこの世界でも。この映画のなんでもないシーンのように、いつまでも残り続ける。

イヤホンから聴こえる彼の声はどこまでも優しい。
歩くチブ

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