Punisher田中

リトル・ダンサーのPunisher田中のレビュー・感想・評価

リトル・ダンサー(2000年製作の映画)
4.2
1984年。イングランド北部にあるダーラムのエヴァリントンに住むビリーは、炭鉱夫である父と兄、そして軽度の認知症を患う祖母と一緒に暮らしている。
母はビリーが幼い頃に亡くなっていた。
当時のイギリスは炭鉱不況の真っ只中で、父と兄はストライキに参加していた。
父はボクシングの熱烈なファンで、ジムにビリーを通わせている。しかしビリー自身は、ボクシングに馴染むことができなかった。
ある日、ジムの隅でバレエ教室が開かれることになった。もともと音楽が好きであったビリーは、音楽に合わせて優雅に踊るバレエに魅せられ、バレエを始めるが....というお話。

好きなものは好きと自分の考えを曲げないビリーに心を持っていかれた。
どんなに困難な状況でも逆境に変える力を持っているビリーは本当に強くて、繊細で、幼少の頃の自分を思い出させてくれるのと同時に、親の立場になって見てるようで。
また、家族との関係の変化がグラデーションのようになっていくところも最後にはかなりウルウルに。
本題のバレエシーンもかなりキレッキレでつられて踊りたくなってしまうほど!
本作の主人公であるビリー役のジェイミー・ベルさんは本当に偉大で、
この映画は夢を実現させるということが大テーマなのだが、家族愛もそれくらい大きくて、脚本や時代背景、演出等とても良くできており、すごく良い映画だった。