劇中にヒューム・クローニン扮するスケリントンという男が登場しますが、彼はゴリゴリの南部男で、南北戦争に於いて南は負けていないと言い張っている保守派のレイシストです。このような人間は現代でも存在します。本作は原作が1972年に発表され、1974年に映画が公開されているので52年経っているわけですが、未だもってこのような考えに囚われている人間が存在する現実には暗澹とせざるを得ませんね。ヒューム・クローニンが「コクーン」や「ニューヨーク東8番街の奇跡」で見せた穏やかな役柄とは正反対の威丈高で高圧的な男を憎々しく演じていてさすが往年のベテラン俳優の凄みを感じさせました。
ジョン・ボイトはこの頃はまだリベラルだったのでしょうか?現在彼は共和党に転向し保守派の道を歩んでいますが、娘のアンジェリーナ・ジョリーとの不仲が解消しないのもそのあたりと関係があるのかと思うと残念ですね。