HidekiIshimoto

散歩する惑星のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

散歩する惑星(2000年製作の映画)
4.0
この映画の面白さはコミカルさだと思い込まされてた感。コミカルな邦題とポスターでちょっと誘導されてた感。新作『サピエンスの涙』でコミカルなしの深層に触れ観直してみれば、コミカルどころか国が崩壊していく悲惨な物語だった。もはやコミカルさは悲惨さの緩衝材の印象。青ざめた庶民は鞭打ちデモするか泣きじゃくるしかなく、アホくさい会議やら生け贄やらやってみてるお偉さん達は「復興の可能性はない」と飲んだくれるか有り金持って無責任脱出するばかり。日本みたい…と怖くなってきた。亡霊にまで責めたてられる怖いラスト。そうだこれ謎に怖かったんだ…といつかの記憶も湧いてきた。原題翻訳してみたら『二階からの歌』。「慈しむべきは…」から始まる詩に深層ありか?「慈しむべきは、金なくても映画を観る人」なんてのもあった。