明石です

フローレスの明石ですのレビュー・感想・評価

フローレス(1999年製作の映画)
4.5
脳卒中で半身の自由を失った、“オカマ野郎”に偏見のある昔気質の堅物デカと、ゲイのドラッグクイーンが紡ぐ友情の物語。半身付随というテーマ自体が怖くて長い間見ずにきた本作を、フィリップ・シーモア・ホフマンの命日に鑑賞。半身不随の元警官を、堅物のデカを演じさせたらピカイチの壮年ロバート・デニーロが、ゲイの歌手をホフマンが演じてる。配役の時点で名作確定ですが、予想よりもふた回り心温まる映画でした。

シーモア・ホフマンのオカマ演技から発せられる軽快なジョークが見ていてとても楽しい。「ヒトラーにフ●ラする方がマシよ」とか「羊たちの沈黙じゃないんだから頑張って声出して」とか。こういうキャラクター大好きだなあ。しかしU-NEXTで見た(U-NEXTにしかなかった)のだけけど、なんで吹替しかないんだろう笑。字幕しかないならわかるけど。デニーロの吹替ボイスは滅茶苦茶違和感あるし、体と言語にハンデを抱える彼の名演技が直接味わえないとは、やや心残り。

——好きな台詞
「いつまでも部屋に1人でいて、人生に背を向けてる。安楽死させてくれるお医者さんでも呼びましょうか」
明石です

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