このレビューはネタバレを含みます
健さんどうしがお互い見えないところで対峙する、超速どストレートな交通犯罪サスペンス。
佐藤純彌監督らしいスケールの大きな作品で、荒削りではありますが、今でも十分楽しめる内容です。
出演俳優陣も豪華で申し分なく、ダブル健さんをはじめ今はもう鬼籍に入られた大御所の方々はもちろん、まだ若手だった今現在の大御所の方々の初々しい演技も新鮮に感じました。
特筆すべきは、やはり指令部長を演じる宇津井健の迫真の演技でしょう。この作品をグッと引き締めています。
運転士を演じる千葉真一、テンパっている千葉ちゃんを観る機会はなかなかないので二人の緊迫したやり取りは見応えがあります。
そして高倉の健さん、ですが、ちょっと健さんに悪人は無理がありますね。性根の良さが滲み出てます。
止むに止まれずの感はありますが、あそこまでの凶悪犯罪をやるような人物にはとても見えません。
だからこそのあのラストなのでしょう。
良い死に様でした…。