矯正施設を仮退学した少女（大信田礼子）が、暴力団による地上げ活動に抗っていく。大信田礼子が主演を務めている、ズベ公シリーズの第4作目（最終作）。池玲子＆杉本美樹によるピンキー路線の前夜祭とも言える位置付け。
良く言えば総決算、悪く言えば出涸らしの内容。裏社会と関係を持った人間たちの、泣き笑いが主体になっている。お笑い要素は若干ながら後退しているが、登場人物たちの思いが一点に集約していくまでの過程が見応えあり。
交通違反しまくりのトラック運転手（渡瀬恒彦）に、大信田礼子が一発で惚れるのが本作の良いところ。不良同士の男女がくっついて、不良たちの異世界を見せてくれる作品であることが最重要。歯が浮くような純愛ストーリーなんぞ、ここには必要ない。
病弱な夫を養っている賀川雪絵が、性風俗店からも出入り禁止を食らっている、ド底辺の女を熱演。「底辺なりに頑張っている人間」が真摯に描かれているので、本気で応援したくなる。
