スペインというと温かいイメージがありますが、
寒々とした乾いた枯れた内陸の村が舞台です。
そんな寒村にも、娯楽として映画がやってきます。
公民館風の石造りの建物に子供も大人も倚子を持ち寄り、映画が上映されます。
そこで映画「フランケンシュタイン」を見た少女の物語です。
特に日本の映画に顕著なのですが、
往々にして子役が「子供」を演じてしまうことが多いところ、
本作にはそれがまったく感じられません。
子供たちの格好も、大人のミニチュア版といった風で、
子供らしい服とか着てないんですよね。
キャラクターがプリントされたシャツとか、
ランドセルとか、黄色い帽子とかの子供を示す記号がない世界。
そのことが、逆に、寒く、枯れて、乾いたシックな世界の中で、
子供らしいちょこまかした体の動きを際立たせていて、
心が少し温まる感じで、不思議な対比になっています。
で、枯れ木、枯草ばかりで、花らしい花もない世界で、
なぜか親父が養蜂をやっているというのが、
また、何とも不思議な取り合わせで、
不思議な雰囲気を醸し出しているのですよね。
主人公は、最初は男の子かと思ったのですが、
おとなしいけど秘めてるものがある、
黒髪で黒目の大きいかわいい女の子です。
姉は金髪で大味な感じ。
アナかわいいよアナ。
アネ(姉)そうでもないよアネ。