honobon

ミツバチのささやきのhonobonのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
4.1
ビクトル・エリセの新作を見るために一作でも目にしておかなければというコンセプトのもと。

物語として突然「移動映画上映がやってくる」というどういう作風なのだろう?に戸惑いが拍車をかけるものの、語らずとも語っているを知らず知らずと受け取れる映像の説得力は50年前の作品でも劣らない物がある。

『フランケンシュタイン』を最高の映画と評する興行主も、それに乗せて集まってきた子供たちも物語から生まれる物語を体現するような作られ方。
映画や子供たちは純粋だ。と、見せるように大人たちの蜂の巣に閉じ込められたような影のあり方。
アッバス・キアロスタミを始めとするイランで作られる作品群や、近年は香港で作られる作品群のように水面下のメッセージ。
言葉ではなく蜂の営みが見える養蜂箱や駅での光景。それだけで見て感じることがある強さはアート作品

『瞳をとじて』と連続して見たことで物語が畳まれる感覚を2作見終わって感じた。
honobon

honobon