Boss2054

嵐を呼ぶ男のBoss2054のレビュー・感想・評価

嵐を呼ぶ男(1957年製作の映画)
4.5
何故か音楽と云う芸術に反対する母親と息子の対立と和解の物語がこの作品の本質ではないだろうか?
そして、音楽に魅せられた兄に魅せられた弟と、
その弟への兄の愛情の物語でもある。
さらに、当時の芸能界の裏話。
音楽評論家の暗躍、
人気タレントの引き抜きなど。
そして、主人公、石原裕次郎の恋物語とアクション。
実に多層なドラマが巧みに組み合わされていながらも、
分かりやすい構成で観やすくなっている。
主演、石原裕次郎の魅力で語られがちだが、
実にホンと演出の力がこの作品の魅力の多くを支えている気がする。
脇役たちも充実していて、
さりげなく存在している、岡田真澄、
微妙な立ち位置を微妙に演じる、金子信雄、
そして、我らが高品格。
裕次郎と高品さんのアクションは大都会や西部警察を知る者にとっては、たまらなく貴重なシーンだ。
昭和32年の作品だが、
未だにその魅力を失わない理由が今回、ハッキリと分かった。
凄いぞ、井上梅次監督❣️
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