ごまかしオジサン

青い春のごまかしオジサンのレビュー・感想・評価

青い春(2001年製作の映画)
3.6
原作は未読。
松本大洋の作品が最近気になりだしたので視聴しました。

「青い春」というタイトルから青春ラブストーリーでも見せつけられるかと思いきや、全く違くて安心しました。

映画から、松本大洋らしい芸術家的な感性で描かれた作品なんだなぁというのが伝わりました。

ストーリーは、荒れに荒れた高校3年生のことを描いているのだが、これといった何かに向かっていくわけではない。
度胸試しのゲームに勝利し番長となった久條を中心に、高校卒業前の何となく皆バラバラになっていくんだな、という"雰囲気"を描いている。

私にも小学校や中学校まではよく遊んだのに、高校、大学とステージが進むにつれて疎遠になった友達がいる。
そうした中には不良もいたが、彼らが何を思い、どういう道に進んだんだろうかと、ぼんやり考えさせられた。

大人になる1歩手前で、しっかり前を見据えて歩み出せるか。
そんな議題に一石を投じた作品でした。