TBSドキュメンタリー祭の作品とのことですが、テレビ放送は未鑑賞。
ほぼノーナレのドキュメンタリーで、テロップも最低限、BGMもほぼ無く、編集もワンカットを割と長めに見せている印象を受けた。
テレビ放送との差別化を図るためにこのような作りにしたのかは分からないが、決して見易いとは言い難く、特に題材にしている障がい者のダンスがアート寄りの抽象的なものなのもあり、解説的なナレーションを挟まないと何を見せられているのか分からないシーンが度々あった。
これは自分の感受性が乏しいからなのかもしれず、作り手は何か感じ取ってもらいたいものが他にあったのかもしれないが...。
ただ、被写体であるMi-Mi-Biの人たちの思いはとても共感できるところがあり、特に脳性麻痺の福角幸子さんの『私に何ができるんだろう...』というメッセージは、障害の有無にかかわらず人類がみな抱える悩みであり、そこに正面から向き合って答えを出そうともがいてる姿には涙させられた。
「障害のある人ですら、こんなに一生懸命やってるんだから...」という考えは非常に失礼極まりないことだと分かっているが、五体満足である以上、幸せを噛み締めつつ、誰かのためにできることが自分にはあると信じて、人生を前に進めていきたいと強く思う。