ジミーT

さらば映画の友よ インディアンサマーのジミーTのレビュー・感想・評価

5.0
初公開時は酷評か無視が一般的な反応で、「好きだ」とか「感動した」というのが憚られて困りました。最近は評価が高くなって喜ばしい限りです。今こそ堂々と言える。「好きです。」と。
荒削りなところはありますが映画ファンにとって見どころは多く、特に映画狂の中年男ダンさんのキャラクターは傑出しています。極端な役柄に血肉を与えた川谷拓三は素晴らしく、当人そのままでは?と思えるほど。川谷拓三以外では考えられません。
何故か息子に敬語を使う喫茶店マスター役の室田日出夫もいい味だしてました。
1979年の映画ですが、1968年〜69年を舞台にしており、当時の流行歌が流れるアメグラ型青春回顧映画でもあります。特に「グッド・ナイト・ベイビー」が流れるシーンではダンさんの孤独が際立っていて泣かせます。

もしかしたら原田監督は、同じ映評家出身で、同じ青春回顧型映画館映画「ラスト・ショー」で監督デビューしたピーター・ボグダノヴィッチを意識したのかなあ…。
ジミーT

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