ピピン

家族の庭のピピンのレビュー・感想・評価

家族の庭(2010年製作の映画)
5.0
凄え!
こんな見事な脚本をよく書いたもんだ!
それに、こんな地味な話をよく映画化出来たもんだ。

通常、物語の登場人物は善意や悪意などの明確な意思のもとに行動する。

しかし、現実の人間は違う。
殆どの場合がそこまで明確な意思で行動しているわけでは無くグレーゾーンなのだ。

そして、この物語の登場人物達も皆グレーゾーンなのだ。

だから観る人によって人物の感想が異なる。
老夫婦達が残酷に見える人も多いようだが、それはこの話を物語的に読み解こうとするからだろう。

こんなの現実の世界では日常茶飯事だ。
そして現実の世界を客観視すればこんなにも残酷に見えるのだ!

現実の世界で大団円などまず無いだろう。
程々に折り合いを付けながらみんな生きて行くのだ!

永遠に観ていたいと思った程引き込まれた。
旧作だが今年観た中でベストだ!
ピピン

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