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魔犬ライナー 0011変身せよのmitakosamaのレビュー・感想・評価

魔犬ライナー 0011変身せよ(1972年製作の映画)
3.3
なんと原作がタツノコの笹川ひろし!東映動画でありながらタツノコ感も味わえる、この時期では珍しいハイブリッド作品と言えるでしょう。

当時の東映動画のSF作品でも、空飛ぶゆうれい船や海底3万マイルなどがあるが、やっぱりテイストがちょっと違う気がする。

何と言っても変身サイボーグ犬のデザインが個性的なんだよね。

デビル星人の地球襲来に対して、博士は息子のツトム君の犬をサイボーグにして託す。ツトム君とサイボーグ犬が地球のために戦う,という話。

まぁ、地球の危機を只の子供に託すなよ、しかも自分の息子に…というツッコミは置いておく。
冒頭、デビル星人の侵略で死んだ愛犬を、脳が生きているからとサイボーグ犬にして「誕生日プレゼント」だと言って渡す父親のマッドサイエンティストっぷりよ…絶句するほどの狂気を感じるんだが…。
しかもメチャクチャ武装を積んでるぞ…息子を戦地に送る気満々じゃないか。怖えぇぇぇ。

しかし、そこは御都合主義でスルーしてみないとイケナイ。とにかくツトム君は正義感でデビル星人打倒に戦う。

このサイボーグ犬、母犬のクィーン・子犬のジャック・エース・ジョーカーと実に素晴らしいデザイン。このセンスだけでこの作品の評価が上がる。
特に子犬のデザインと来たら、今のAIBOにも通ずるオシャレ感!

そして第1期サイボーグ009との類似点も指摘せざるを得ない。
オッチョコチョイなキャラのジョーカーと子供版の007が、どちらも曽我町子で変身キャラクター。

独自のSFテイストも見所!そしてやたらナレーションが多いのも特徴。これがタツノコのタイムボカンシリーズのような“解説しよう”感に満ちてるんだよな。
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