ユート

ザ・ウォーカーのユートのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーカー(2010年製作の映画)
3.5
レビューお引越し中。

最近、核戦争後の世紀末を舞台にしたRPGゲーム、『フォールアウト4』にハマっていた僕。
そんな流れで、似ているようで違うと分かっていつつも本作を再鑑賞。

デンゼル・ワシントン主演、最終戦争で文明が滅んだアメリカをひたすら西に旅する<旅人”ウォーカー”>男を主人公にしたいわゆる世紀末系ムービー。
「マッドマックス2」からある程度需要があるようで、度々制作されるこのジャンル。
「フォールアウト」がもろにそうなんだけど、このジャンルに共通するジリ貧プレイに不思議な魅力がある。

映画となると秩序が崩壊したことを逆手に取った「マッドマックス」のようなヒャッハーなスタイルか、メッセージ性に重みをおいたスタイルに二分される。
本作については後者となる。

がしかし本作の見どころは、何と言っても主人公イーライの圧倒的な強さにあるだろう。
まるで座頭市のような、悟りの開いた素早い殺陣。
冒頭のシルエットのみの格闘シーンなんかは中々しびれる。

肝心の内容の方は、原題が「The Book of Eli」だけあってある一冊の本を中心に進むが、感想は「ふ〜ん」程度だった。
本に隠された二重のオチは確かに少し衝撃はあるが、結局主人公イーライはどっちなの?とモヤモヤが残ってしまう。

話はイーライが流れ着くある街で展開されるが、この街を牛耳るボス、カーネギーを演じるのがブラット・ピットに”神"と慕われるゲイリー・オールドマン。
癖のある悪役を演じさせたら随一なゲイリー。本人はこのイメージをあまりよく思っていないみたいだけど、ファンはなんだかんだ悪いゲイリーも見たいわけで、久々の悪役に結構テンションがあがる。
またカーネギーの右腕レッドリッジ役に売れそうで中々売れない、個人的に頑張って欲しいレイ・スティーブンソン。
映画に華を咲かせる紅一点、ソラーラ役に少々若いミラ・クニス。
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