あるぱか2世

歩いても 歩いてものあるぱか2世のレビュー・感想・評価

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
4.3
多くの日本人が帰省シーズンに抱えるモヤモヤを具現化したような作品。

「義理」の関係はいつまでも「義理」。この距離感はどうしたって埋まらない。
その一方で、血のつながりがあるからこその面倒くさいこともある。

たいていの場合そこに悪意はなくて、ただ無意識だったり、不器用だったりするだけなのかも。
だからこそ本作は、それぞれが自己本位になったり、傷つけたりすることへの価値判断はされない。
純粋に記述的に、家族の難しさを描いていく。

お盆ド真ん中の地方ではなく、夏の終わりの三浦半島を舞台にしたことで、お盆に帰らなかった、いつでも帰れるのにあえて帰ろうとしない主人公の心理面を暗示させてもいる。
あるぱか2世

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