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第3逃亡者のmomopipiのレビュー・感想・評価

第3逃亡者(1937年製作の映画)
5.0
コレ観たらヒッチコックってやっぱり内的サスペンスの人だなーって思う。
例えば、愛憎を欠いた「めまい」があったとしたらめっちゃ味気ないだろーなーって

前半、犯人と疑われ廃墟に身を隠した主人公に、警察のお偉いさんの娘であるヒロインが食べ物を届けるシーンがある。
ここでヒロインはゆらぐ。行くかどーか迷い、行った先で直接渡さず玄関に置いて車に戻りかけ、思い直し結局食べ物を持って廃墟に入っていく。んで、玄関が開くと同時に音楽が流れだす。

この“いこーかいかないこーか”は、自分の行動で父親の立場が危うくなるからってゆー心理からくるモノなんだけど、同時に恋心の揺らぎでもあるところが素敵過ぎる(好きなのか嫌いなのか)!玄関が開くのはつまり…

このシーンはタメとか音楽が流れるタイミングとか全てが最高でシロクロなのにキラキラしてて、こっから後はとにかく2人に幸せになって欲しいって気持ちでした笑
(このシーンはイヤホンつけて音楽が直接耳に入る状況で観て欲しい!)

こーゆー、登場人物たちに幸せになって欲しくなる映画って凄いと思う!

大傑作です!
普通にサスペンスとして観るとアレだけどラブコメとして!
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