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千夜一夜物語のcamusonのレビュー・感想・評価

千夜一夜物語(1969年製作の映画)
2.7
本邦初の劇場用大人向けアニメになるのでしょうか?
実写やジオラマとアニメーションとの合成など実験的な手法も盛り込み、
いろいろと気張っているのはわかります。
しかし、とにかく、エロ、殺し、金、酒などを放り込んでおけという雑な感じがしないでもなく、
まったくもって、まとまりがないです。

その上、豪胆な内容に比して、キャラクターの絵柄は丸っこい手塚絵なので、
今の感覚だと、垢抜けず、違和感があります。

これまでのアニメは子供向けがメインで、
現代アニメのようなスマートでシャープでスタイリッシュな絵柄のアニメが、
そもそも存在しなかったところからのスタートゆえと言うことなのでしょう。

特典の座談会で、
キャラクターデザインのやなせたかし氏(アンパンマンで有名)が、
あっけらかんと、
何をやればいいのかわからなかったと語っていたのが興味深かったです。
ホントに手探りだったのでしょう。

シンドバット役の青島幸男は飄々としていて悪くなかったです。
あと、音楽は時代を反映したヒッピー風から、
壮大なものまで幅広くカバーしていて良かったですね。
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