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アメリカン・グラフィティのtamagoのレビュー・感想・評価

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)
4.5
名作と言われている作品は、やはり観ておくべきだなぁと改めて気付かせてくれる傑作だと思います。
やっぱりルーカス監督は素晴らしい監督さんですね。

まず、オープニングクレジットのタイトル文字のデザインを見た瞬間に『これは、当たりや!』と確信してしまったのには、自分でもびっくり!
オープニングクレジットからこんなにワクワクさせてくれる映画は久しぶりでした。
メインの舞台となるドライブインの光景だけで、うわぁ〜アメリカ〜ってなります。
僕らの若い頃はまだまだアメリカは若者の憧れの的でしたから。

60年代のアメリカの若者たちの青春群像劇ということで、主役の男子4人のうち二人が翌朝街を出て遠い大学へ行ってしまうというシチュエーションから、一晩のバカ騒ぎが始まるんやろなぁと勝手に思ってたけど、表面的には確かに改造車流してナンパしたり、されたり、ヤンキーに絡まれたり、離れ離れになる恋人二人の喧嘩とか予想の範囲内。
でも、4人それぞれの異なるエピソードからは想像された陳腐さとはほど遠いリアルな若者達の将来への不安、故郷を離れることからくる焦燥感が見事に浮かび上がってきて、観るものの心をガッツリ掴んで離さない見事な脚本でした。
この手の映画で必ず一人はいる、さえない男の子のテリーの挙動不審なところがほんわかして大好きです。で、そう思わせといてのまさかの展開も面白過ぎます。
あと、ほぼ全編にわたってラジオとともにオールディーズが流れていくのも、若者達の心情を表していて、映画の世界にどっぷり浸らせてくれます。
ここまで徹底的に全編に歌を流すのは当時としては画期的なことやったみたいですが、選曲が素晴らしかったです。
物語で大事な役割を果たすラジオのDJがウルフマンジャックで、サザンオールスターズの『お願いDJ』に出てくるあのウルフマンジャックやぁ〜ってなって、これもめちゃくちゃ盛り上がりますよ〜

さやかさん、この作品を観るきっかけを与えてくれて、ほんまにありがとう〜😊
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