つかれぐま

アメリカン・グラフィティのつかれぐまのレビュー・感想・評価

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)
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25/3/14@イオン多摩❹
#午前十時の映画祭14

ジョージ・ルーカスが『スターウォーズ』の前に撮った青春映画。こちらの感傷を煽ることもなく、極めて"raw"に作られているので、その後多くのフォロワーを生む青春群像劇の良き雛形に。最近でいえば『リコリスピザ』か。

大したことは起きない僅か一夜のキャプチャー(物語と称するにはあまりもナマ)に過ぎないのだが、エンディングにでる「四人のその後」に「ああ、こいつらならこうなるよな~」と納得できる。これも傑作の証左。

こういう「フツーの日常」を映画にしていいんだ!と当時の若い映画人を大いに刺激したのでは。その意味ではある種「発明」と呼んでいい。駄話、クルマ、音楽、ファミレス。こういう要素と映画的技巧だけで一本成立させてしまう若きルーカスの才気渙発。タランティーノたちに与えた影響が大きいことは言うまでもない。