つかれぐま

あの頃ペニー・レインとのつかれぐまのレビュー・感想・評価

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)
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15才で音楽ライターになった少年が、憧れのバンドの全米ツアーに同行取材。そのバンドのグルーピー(懐かしい言葉!)女子の一人、ペニーレインへの初恋。

少年視点からの様々な(そして愛すべき)大人たちの描写が面白い。
厳格な大学教授の母、母と対立し家を飛び出した姉、メンターになるベテランライター、お決まりのバンドメンバー間の対立。
そして本作のヒロイン、ペニーレインの「少年が恋する年上の女性」という偶像からの転落(主人公にはそう見える)が一番の見所かな。

同時にロックンロールが死に向かう話でもある。同行したバンド・スティルウォーターはツアーをしながらどんどん売れていくのだが、西海岸➡NYへと移動しつつ、インディーからメジャーへとビジネス化していく過程が描かれる。少年から見ればオトナであるはずのバンドメンバーも、資本主義という「本当の大人」に呑み込まれていくコドモになってしまう。

あれやこれやとあって傷ついた少年は、ペニーレインの粋な計らいで、バンドリーダーと再び対峙する。色々と言いたいことがあるはずの二人が「音楽への愛」でもう一度絆を結ぶラストが良い。