コミヤ

時計じかけのオレンジのコミヤのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
4.4
直接的に映画好きになるきっかけとなった作品。高1の時に観て、映画はこんなことをしていいんだというその暴力的なまでの魅力に打ちのめされた。

「暴力描写のない時計じかけのオレンジに何の価値がありますか?ありませんよ!」
タマフルでの高橋ヨシキさんの言葉通り、エクストリームな暴力でこっちの倫理観に揺さぶりをかけるからこそ「人間らしさ」?という本作のテーマに深みがもたらされていると思う。

人間を人間たらしめる自由意思を剥奪する政府や政府転覆のためにアレックスを利用する作家に対して、何にも縛られずに暴力と音楽とドラッグとセックスを楽しむアレックスこそが最も人間らしく映る。

"I was cured all right"
めでたしめでたし。
コミヤ

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