怨念大納言

Virginia/ヴァージニアの怨念大納言のネタバレレビュー・内容・結末

Virginia/ヴァージニア(2011年製作の映画)
2.1

このレビューはネタバレを含みます

設定のごった煮!
二時間もあるのに纏まりがない!

バラバラの時刻を刻む7面の時計台なんて、ロマンの塊みたいなアイテムをよくぞ思い付いたなと思うし、エルファニング演じるヴァージニアの、幼さの中に色気が垣間見える存在感も素晴らしかったのだけど、あれこれ詰め込み過ぎて消化不良感が凄い。

謎の不良のフラミンゴ、謎の美少女バージニア、過去の大量殺人とヴァンパイア伝説、徐々に狂ってゆくオカルトマニアの保安官、三流作家の秘密の過去、作家と妻とのドンパチ、エドガー・アラン・ポーとヴァージニアの関係、時計台の呪い…。
こんなもん破綻しますわ!

挙げ句、主人公の新作の小説でした、という夢オチと言っても過言でないラスト。
「現実のシーン」「夢のシーン」「小説のシーン」の区分けも非常にややこしい。

夢の中では、基本は白黒で赤い部分のみ色がつくのだけど、この雰囲気は大好き。特に、服も肌も真っ白で目元の赤いヴァージニアの雰囲気なんかは最高。

夢の中でエドガー・アラン・ポーに小説を習うなんてのもロマンがあるし、異様に似ているポーや徐々におかしくなる保安官の演技もよかったのに。

ロッキーホラーショーやデモンズみたいな、お馬鹿故の愛らしさがない分、欲張りが痛手だったように思う。
怨念大納言

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