愛り

アフタースクールの愛りのレビュー・感想・評価

アフタースクール(2008年製作の映画)
4.0
外から見れば静かな部屋で静かに映画を観ているだけだけど、私の脳内は会議室と化していた。
あちらこちらから意見が飛び交い、これはこう?この人は?え!まさか!ってずっとずっとこんな感じ。
観たというより実際に体感した気分になり、疲れるものの、その後に来る爽快感にやられる。

でもこの映画の魅力はその、伏線だらけの大どんでん返しというところにあるわけではないようだ。

ではどこに映画の根本が隠れているのか、それは大泉洋の一言が大きく関係している。
中一の時に授業でこれを観たことがあり、その時はどうしてこんな難しい映画を先生は選んできたのかとずっと疑問だった。
しかし大学生になり、もう一度観たときそれがわかった。
あぁこの台詞を伝えたかったかったんだなって。
グレてる佐々木蔵之介に向かって教師である大泉洋が伝えた言葉を、私の中一の時の先生は、不器用ながらも私たちに教えてくれたようだ。
この映画は、退屈はしないから面白い、くらいの面白さだと言われればそうなのだが、私にはこういった思い出があるのでなんだか考え深かった。

是非、本編を観て何と言っていたのかを確認して欲しい。
それと観終わってからもう一度、冒頭だけを観て欲しい。もはやそれが本編。
愛り

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