ざわさん

エレファント・マンのざわさんのレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
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2018年 97本目

この前、映画大好きな父親が俺に、「エレファントマン見ようとしてるなら、割と覚悟いるよ」って言われたから話を聞いてみたら、劇場公開している時に当時の彼女と見に行って、かなり後悔しているらしくて。そんなの見るしかないじゃない。
確かに彼女と一緒に見るような映画ではなかったけど、「普通」というものについて真剣に考えさせられた。普通にボロボロ泣いちゃったし。
生まれつき持った障害から、サーカスの見世物にされてしまう。見た目こそはすごいけど…それを餌にしたらダメでしょ。今の時代では決して許されないけど、いつの時代も許していいわけない。
アンソニー・ホプキンス演じる主人公の医師や病院の看護師の優しさが彼に「体こそ普通ではないけど、普通に生きていい」ということを気づかせてくれたのは間違いないけど、そこにも少なからず差別はあるんだよね。一番悪いのはそれをダシにして金儲けしたアイツだけど。
終盤、ジョンが駅で叫んだあの言葉こそが、彼が生きた21年間で溜まった怒りが爆発したシーンであり、一番辛い。
最後の決断は、彼にとって最善の選択。
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