LEONkei

ルールズ・オブ・アトラクションのLEONkeiのレビュー・感想・評価

3.8
思いを寄せる好きな人の事を日々考える…一方で他人には自分の気持ちなどわ分からない。

原作はロバート・ダウニー・Jrの『レス・ザン・ゼロ』やクリスチャン・ベールの『アメリカン・サイコ』など映画化され、ジェネレーションXを代表する作家ブレット・イーストン・エリス。

簡単に言えばいわゆるパーティー好きな大学生のハチャメチャぶりを描いた作品。
ローレン、ショーン、ポールの男女3人+αに焦点を当て、若者ならではの葛藤や心理を上手く表現している。

ストーリーの展開を映像の逆回転化をしたり、2分割された画面で同じ時間軸で動く2人の登場人物が絶妙にリンクする。
素人のハンディカメラで撮ったような雑な映像もあったり、映画全体にメリハリが効き次のシーンへの欲求が高ぶる。
当然好き嫌いは分かれるが音楽の使い方や脚本が良いのは、初期のタランティーノ作品に欠かせないロジャー・エイヴァリーのなせる技だろう。

酒、ドラッグ、セックス、ゲイ…は勢いや流れの中でしかなく、本当の欲求は満たされるモノではない。

じゃあ何が欲求を満たすのか…

経験しないと分からない事は沢山あり、それを避け頭の中だけで考えていては前には進まない。
大抵、それが後から考えると失敗や後悔をするが生きる上で必要な事で、それが未来に必ず経験として反映される。

深いようで浅く、軽いようで重い…
パーティーは行われる〝仮装で一発祭〟から〝この世の終焉祭〟で若者から一歩大人になるのか…(u_u)
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