トーリ

パンズ・ラビリンスのトーリのネタバレレビュー・内容・結末

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

今年初映画、に相応しいのか分からんが今年初映画。
鑑賞前サムネイルのみ知ってたので、ダークファンタジー系かと思いきや戦争を重きに置いたリアリティクス系のストーリーだった。
舞台はフランス(わからん)の戦禍中の時代。
グロテスクに耐性はあるけれど、拷問系や治療法が現実味あるのでキツかった。
この映画はファンタジーとリアリティが入り混じってるのに違和感覚えないのが凄い。例えるならハリポタだよね。めっちゃ自然に融合してる。

オフェリア(だっけ?)の妄想疾患ストーリーかと思えば辻褄が合うとこもあるような…(大尉の部屋に侵入する場面、部下勝手に入ってきてたし鍵は掛かってなかったと予想。どうにか頑張れば見つからず大尉の部屋に入れそう…)(でもチョークはどこから手に入れたという問題もあるから、受け取り手が幻想部分をどう感じるかのパターンかな)
ストーリーは決して明るいテーマじゃないので面白いと定義するのは些か疑問に思うが、面白かった。オフェリアのアクションファンタジーシーンはハラハラした。(特に目ん玉人間のやつ。キモすぎワロス、常人じゃ思いつかないデザインの化け物が好きなのでゾクゾクした)
割とアクションがシンプルな展開だったけど、私は好き。戦争の方にフォーカスされてるからくどくなくていいと思う。
ただただオフェリアが可哀想なので、ハッピーエンドが好きな人、主人公が報われて欲しい人はあまり向いてない。
私はバッドエンドや後味悪い映画が好きなので問題はない。

この映画を見て感じさせられるのは、戦争に巻き込まれる子どもたちは大人の都合で人生棒に振るわれることを余儀なくされてるってことかな。

可哀想だよね、オフェリアも、そして赤ちゃん。
赤ちゃんは敵に手渡される訳だけど…忌み子として育てられないことを願う。メルセデス(だっけ?)がいる限り大丈夫なはず。


大尉が必要に息子(男)を産ませたがってたのは、自分のエゴの為だったのが残酷。
(作中「男」であったことは名言されてないんだけど(息子とは呼んでた)本当に男の子だったのかな。)
父から受け継いだ時計(死に際に時間が止めてある)の武勇伝を自分が更に上塗りするのとで他人に語り継がせようとしたり、息子の名前を自分の名前にしたり、とにかく未来に受け継ぎたがるヤベー奴。
息子はそうならないでくれよ。


息子が生まれたことによって母は死ぬわけだけど、もし母が生きてたらオフェリアの未来も変わってたのかな。私は変わらなかったと思うけど。

戦争映画を見ると「結果、戦争って良くないよね」の感想が心の中の大半の占める。いや、本当よくないよ。
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