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ホーム・アローン2の教授のレビュー・感想・評価

ホーム・アローン2(1992年製作の映画)
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パート1に引き続き、より困惑してしまった。前作もかなり強引な物語だったけれど、本作になるとやっぱり無理が出てきてしまっているし、それを感じさせない為か、よりエクストリームな描写が増えていてとにかく困惑。

前作ではケビン(マコーレー・カルキン)だけが家に取り残され空き巣と戦うという展開は、展開こそ無理があっても設定としてはそこまで強引ではない感じであったのが、本作はもはや「Home Alone」ではなくて、原題のサブタイトルにある「Lost in New York」という内容で「飛行機の乗り違え」からしてかなりの無理がある。
加えてプラザホテルに父親のクレジットカードでチェックイン。これもまぁ…っていう感じ。

そこから偶然脱獄してきたハリー(ジョー・ペシ)とマーヴ(ダニエル・スターン)の泥棒コンビと再会。
なんとなく同様の悪役扱いされてしまうホテルの従業員たちの気の毒さは半端なく、全体的に没入できない。

リアリティラインの設定は、いちいち苦言を述べても正直野暮であることは承知しているのだが、前作同様、一本の「映画」としてのスリリングさのようなものは感じられず言いたいことも湧いてこないのは残念。

そこは役柄のケビンのキャラクターのマコーレー・カルキンの魅力に尽きるところが大きいし、一方でジョー・ペシやダニエル・スターンのバカだが何気に粗野な暴力性を感じさせる雰囲気が、スパイス的に効いているとも言える。

何より終盤の「泥棒退治」は前作と展開がまるで同じながら高所から顔面にレンガを投げつける、など「痛み」を感じる描写が増え、しかもケビンはその度に満面の笑みを浮かべていて、撮り方も含めて「ホラー映画」的ですらある。
ある意味でのバイオレンス的描写が、妙なバランスでキツく、エグみもあって、ちょっと驚いた。
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