ユースケ

ゴジラVSモスラのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラVSモスラ(1992年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作のメカキングギドラとM11の努力を無駄にする隕石の落下でゴジラが目覚めるオープニングでキッズ達を唖然とさせた【ゴジラ】シリーズ第19弾(vsシリーズ第4弾)は、インディ・ジョーンズを気取ったダメ親父の別所哲也の家族の再生とゴジラvsモスラvsバトラの三つ巴の戦いを通してというよりも、モスラ同様、【ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘】から26年ぶりに【ゴジラ】シリーズに出演した初老の宝田明と小林聡美がセリフによって環境問題への警鐘を鳴らすわかりやすい一本。
【ウルトラマン】のキャップや【仮面ライダー】シリーズのおやっさんを演じた小林昭二と大竹まことの大袈裟な演技もわかりやすくて微笑ましい。

みどころは、【強殖装甲ガイバー】を思わせるデザインのツンデレ怪獣バトラ。生頼範義先生の盛り盛りのポスターに登場していないのが非常に残念。
【三大怪獣 地球最大の決戦】のキングギドラの登場シーンを思わせる光と共に一瞬で幼虫から成虫に変身するシーンをはじめ、モスラを跳ね上げる海上でのバトルも、ゴジラとビームを撃ち合う海底でのバトルも、宿敵だったモスラと共闘してゴジラによこはまコスモワールドの大観覧車コスモクロック21をゴジラにぶちかますラストバトルも、たまりません。

更に、ゴジラvsモスラvsバトラの三つ巴のラストバトルを立ちんぼで見ているだけのメインキャストはいただけませんが、ツインメーサータンクこと93式自走高射メーサー砲やメーサーヘリこと93式メーサー攻撃機など、メーサーにこだわる自衛隊の活躍も要チェック。

とにかく、私が言いたい事は、バトラの幼虫のデザインの元ネタは変身生命体リュグローで、ガイア論を匂わせるバトラの設定の元ネタは伝説深海怪獣コダラーで、脚本の大森一樹は【ウルトラマンG】を絶対に見ているという事です。

横浜ランドマークタワーの下敷きになるゴジラを心配する超能力少女・三枝未希を演じた小高恵美を見て【フランケンシュタイン対地底怪獣】でフランケンシュタインを心配する水野久美を思い出したのは私だけではないと思います。彼女は人間サイドのヒロインではなく怪獣サイドのヒロインなのです。

ちなみに、ウルトラマンこと黒部進は航空幕僚長の高岡冬樹を、ウルトラマンタロウこと篠田三郎は東都大学地質学教授で東都大学環境情報センター主任の深沢重樹を演じております。