ゴン吉

オクラホマ・キッドのゴン吉のレビュー・感想・評価

オクラホマ・キッド(1938年製作の映画)
4.0
西部開拓時代の正義とは何かを問いかけた西部劇。
ジェームズ・キャグニーとハンフリー・ボガートが共演、ローズマリー・レインがヒロインを演じる。 

白人は、チェロキー族がもともと住んでいてた土地から彼らを追い出し、オクラホマのチェロキー・ストリップに移住させる。
さらに白人は大統領令によりその土地すらも補償金で先住民から手に入れる。
チェロキー族から奪ったオクラホマの土地は、1893年に一般人に解放されることになる。
いわゆる有名なランド・ランで、入植者たちにオクラホマの土地を無償で譲渡する制度。
その中で強盗団のホイップ・マッコード(ハンフリー・ボガート)らが、不正に土地を手に入れ、賭博場や酒場をはじめとした利権を条件に町の建設のために土地を提供する。
やがてタルサの町として発展するが、マッコードらの悪行が絶えず、キンケイド父子は法で正義を実現すべく、父のジョンは市長に立候補する。
しかしマッコードの策略でジョンは殺人罪で起訴され死刑判決が下る。
これを知った懸賞金500ドルのオクラホマ・キッド(ジェームズ・キャグニー)が留置場へジョンを助けに行くが……  

お尋ね者のガンマン、保安官、悪党、ヒロインといった西部劇ではお馴染みのキャラたちがランド・ランを絡めてストーリーを展開します。
アメリカの開拓時代の歴史を知っていると楽しめます。
特にオクラホマのランド・ランは予備知識として知っておいた方がよいでしょう。
先住民から白人が土地を奪い、さらにズル賢い悪党が土地を手にする。
そして正義を実現しようとする人々が次々に殺されていく。
「強者は弱者から奪う だが賢者は強者から奪う」 
はたしてアメリカに正義はあるのか?
一方で、ロマンスもあり楽しめた。 
「1人だけでは町は築けないわ いっぱい人手がいる そのためには子供も作って... 夫にします... 妻にしてくれるわ」
「よし それではここに 夫婦とする」

2021.12 NHK BSP で鑑賞(字幕:橋本裕充)
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