rage30

サブウェイ・パニックのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

サブウェイ・パニック(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

地下鉄ハイジャック事件を描いた作品。

犯人の犯行と警察の対応を淡々と描いていくストイックな作りで、本作を一言で言うなら「潔い」に尽きるかな。

最近の映画は犯人を共感出来る人物として描く事が多く、余計な被害を出さない様にしたり、犯罪に至るまでの事情が明かされたりもする。
でも、本作はそういった描写はほとんどカットしてるんですよね。
人質も必要とあれば普通に殺すし、犯人側の背景はほとんど明かされない。

そうした潔さが今見ると痛快でもあるし、悪のあるべき姿を見せられた様な気がしました。
警察に追い詰められたら、すぐに自決するところなんか、清々しさすら感じる程で。
共感も同情も要らない、この世に未練もない…というハードボイルドな犯人像がカッコ良かったですね。

100分という上映時間はテンポが良く、吹き替え版のべらんめえ口調も当時の雰囲気を感じられて良かったな~。
ラストのお洒落なオチの付け方も最高で、これぞ大人の犯罪サスペンス映画という感じ。
昨今の情報過多な映画に見慣れてしまってる人にこそ、見て欲しい作品です。
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