さすらいの旅人

新悪名のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

新悪名(1962年製作の映画)
3.4
大映京都「悪名」シリーズ16作品の第3作。日本映画専門CH録画鑑賞。

1954年のカンヌ国際映画祭グランプリ、米国アカデミー賞名誉賞を受賞した大映映画「地獄門」の西岡義信美術監督が初参加。戦後闇市の美術セットが見所です。

物語は、戦争から復員した朝吉(勝新)が復員すると、朝吉は戦死したことになっており、お絹(中村玉緒)は再婚していた。そして闇市の土地を巡る悪徳業者のたくらみを朝吉と前回死亡した貞の弟の清次(田宮二郎)が粉砕にいくが…。

本作はスタッフが一新され、新スタッフの熱意を感じる作品となった。
勧善懲悪の分かりやすい王道ストーリーに、多数の人員を使ったアクションは迫力があった。また、新登場のおかまのお銀(茶川一郎)には爆笑させられた。

オールセットによる戦後闇市のリアルさやシネスコ画面の端から端をフルに使用した決闘アングルは素晴らしかった。

当時の大映のキャッチフレーズは「映画は大映」。見所は必ずあります。