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ブルーベルベットのtackyのレビュー・感想・評価

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
3.8
カルトの帝王?デビッド・リンチ。「イレイザーヘッド」て長編デビュー、「エレファントマン」で評価され、この作品のヒットにより、その地位を確立した。

「異形」愛好家のリンチの不気味さが目立った前二作から、一般向けのサスペンスにシフトしたのはいいが、発端の片耳の観せ方から、SMの世界、拘束相手のいたぶり方、おぞましい遺体など、変態趣味丸出しで、万人受けからは程遠いが、何とか結末をまとめた作品になっている。

特に、デニス・ホッパーの狂気の演技には圧倒されるし、まるで夢の中のシーンのような展開は、さすがリンチだと思う。
この後大ヒットTV番組「ツインピークス」を経て、ますます何だかわからない、変態不条理作品が増えて、混迷期に入っていってしまう。

批判の対象となった、イザベラ、ロッセリーニの演技なのだが、初見の時、演技よりも、あまりにもイングリット・バーグマンに横顔にそっくりで、私としてはとても観ていられなかったのを、覚えている。
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